建設業法令遵守ブログ

【建設業法】関連コラム

建設キャリアアップシステム 技能者アンケート結果

大野裕次郎

社員行政書士・東京事務所所長

大野裕次郎

建設業に参入する上場企業の建設業許可取得や大企業のグループ内の建設業許可維持のための顧問などの支援をしている。建設業者のコンプライアンス指導・支援業務を得意としており、建設業者の社内研修や建設業法令遵守のコンサルティングも行っている。

一般財団法人建設業振興基金が、令和3年12月17日に「建設キャリアアップシステム技能者アンケート結果」を公表しました。

調査概要

調査期間:2021年10月1日~11月5日
調査方法:建設キャリアアップシステムに登録している技能者を対象としたWeb調査
回答者数:34,878人

以下、建設業振興基金の「建設キャリアアップシステム技能者アンケート結果」(https://www.ccus.jp/attachments/show/61baf9fd-9284-4f9b-a304-b0346fabc59e)から抜粋してご紹介します。

【質問1】CCUSに登録するメリットとして期待すること

「就業履歴が蓄積され、自分の技能・経験が評価されること」(54%)、「技能者としての客観的な評価(レベル)に応じた手当が支払われること」(35%)、「転職などの時に技能や働いた実績が証明できること」(27%)の順に回答が多く、CCUSが実現を目指している技能者の技能・経験の客観的評価・証明とそれに応じた処遇に対する期待が大きい。

【質問2】更に技能者の方のメリットを増やすために期待する取組

「技能者の登録方法を簡単にする。登録サポートの充実」(46%)、「携行している各種資格証との連携による一本化」(43%)、「技能レベルに応じた賃金が支払われる仕組みの構築」(39%)の順に回答が多く、CCUSの登録に対する支援とCCUSを活用した仕事の簡素化や賃金の支払に対する期待が大きい。

【質問3】就業履歴の蓄積方法

「カードリーダーへのタッチ」(48%)が多い一方で「やったことがない」(41%)方も多く、CCUSを活用する現場の拡大が重要。

【質問4】若い技能者を増やしていくために必要なこと

「週休2日の休暇の確保」(35%)が最も多く、「経験・技能に応じた賃金の支払い」(31%)と続く。若い技能者を確保するためには、賃金だけでなく休暇も重要。

【質問5】建設業やCCUSに関してご自身が不安に感じていること

「技能者を大切にする会社が残り、若者の一定数の新規入職があるなど、建設業界が健全な形で存続する」(28%)、「病気や怪我で仕事に就けなくなった時に収入が途絶える」(20%)、「CCUSに登録したことで個人情報が流出するのではないか」(18%)、「将来、自分が歳を重ねても、能力・経験に応じた賃金が支払われないのではないか」(17%)と続く。建設業の将来に対する不安が最も大きい。

 

なお、アンケートの回答者の年齢構成は、60代以上 11%、50代 30%、40代 34%、30代 15%、20代以下 10%となっています。アンケートの詳しい結果については、こちらからご確認ください。

»一般財団法人建設業振興基金「建設キャリアアップシステム技能者アンケート結果」


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