建設業法令遵守ブログ

【建設業法】関連コラム

「主任技術者又は監理技術者の「専任」の明確化について」解説

大野裕次郎

社員行政書士・東京事務所所長

大野裕次郎

建設業に参入する上場企業の建設業許可取得や大企業のグループ内の建設業許可維持のための顧問などの支援をしている。建設業者のコンプライアンス指導・支援業務を得意としており、建設業者の社内研修や建設業法令遵守のコンサルティングも行っている。

公共性のある施設若しくは工作物又は多数の者が利用する施設若しくは工作物に関する重要な建設工事で、工事一件の請負金額が4,500万円(建築一式工事の場合は9,000万円)以上のものについては、当該工事に設置される主任技術者又は監理技術者は、工事現場ごとに専任でなければなりません。

「専任」とはどの程度のことを言うのでしょうか。「専任」の判断が難しく、悩むケースは多いと思います。

主任技術者又は監理技術者の「専任」の明確化について

「監理技術者制度運用マニュアル」(https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/sosei_const_tk1_000002.html)には、次の記載があります。

専任とは、他の工事現場に係る職務を兼務せず、勤務中は常時継続的に当該工事現場に係る職務にのみ従事していることを意味するものであり、当該建設工事の技術上の管理や施工に従事する者の技術上の指導監督といった監理技術者等の職務を踏まえると、当該工事現場にて業務を行うことが基本と考えられる。一方で、専任の趣旨を踏まえると、必ずしも当該工事現場への常駐(現場施工の稼働中、特別の理由がある場合を除き、常時継続的に当該工事現場に滞在していること)を必要とするものではない。 したがって、専任の主任技術者、監理技術者及び監理技術者補佐は、当該建設工事に関する打ち合わせや書類作成等の業務に加え、技術研鑽のための研修、講習、試験等への参加、休暇の取得、働き方改革の観点を踏まえた勤務体系その他の合理的な理由で、短期間(1~2日程度)工事現場を離れることについて、その間における施工内容等を踏まえ、適切な施工ができる体制を確保することができる場合は差し支えない。それを超える期間現場を離れる場合、終日現場を離れている状況が週の稼働日の半数以上の場合、周期的に現場を離れる場合については、適切な施工ができる体制を確保するとともに、その体制について、元請の主任技術者、監理技術者又は監理技術者補佐の場合は発注者、下請の主任技術者の場合は元請又は下請の了解を得ている場合に、差し支えないものとする。ただし、いずれの場合も、監理技術者等が現地での対応が必要な場合は除く。 なお、適切な施工ができる体制の確保にあたっては、現場状況や不在期間、不在とする主任技術者、監理技術者又は監理技術者補佐の状況等を踏まえ、例えば、必要な資格を有する代理の技術者を配置する、工事の品質確保等に支障の無い範囲において、連絡を取りうる体制及び必要に応じて現場に戻りうる体制の確保、リアルタイムの映像・音声による通信手段の確保、その通信手段を活用した必要な資格を有する代理の技術者による対応等が考えられる。ただし、主任技術者又は監理技術者が、建設工事の施工の技術上の管理をつかさどる者であることに変わりはないことに留意し、監理技術者等が担う役割に支障が生じないようにする必要がある。

「専任」=常駐と考えてしまいがちですが、実は主任技術者・監理技術者の「専任」は、工事現場への常駐(常時継続的に工事現場に滞在すること)が必要とされているわけではありません。

技術研鑽のための研修、講習、試験等への参加、休暇の取得、働き方改革の観点を踏まえた勤務体系その他の合理的な理由で、短期間(1~2日程度)工事現場を離れることについて、その間における施工内容等を踏まえ、適切な施工ができる体制を確保することができる場合は差し支えないとされています。

「適切な施工ができる体制」とは

  • 必要な資格を有する代理の技術者を配置する
  • 工事の品質確保等に支障の無い範囲内において、連絡を取りうる体制及び必要に応じて現場に戻りうる体制を確保する
  • リアルタイムの映像・音声による通信手段の確保、その通信手段を活用した必要な資格を有する代理の技術者による対応が必要である

が例として挙げられています。

まとめ

  • 専任とは、他の工事現場に係る職務を兼務せず、常時継続的に当該工事現場に係る職務にのみ従事することを意味する
  • 必ずしも当該工事現場への常駐を必要とするものではない
  • 適切な施工ができる体制を確保することで、合理的な理由で短期間工事現場を離れることは差し支えない
  • 「適正な施工ができる体制」とは「必要な資格を有する代理の技術者を配置する」、「工事の品質確保等に支障の無い範囲内において、連絡を取りうる体制及び必要に応じて現場に戻りうる体制を確保する」、「リアルタイムの映像・音声による通信手段の確保、その通信手段を活用した必要な資格を有する代理の技術者による対応が必要である」こと

主任技術者・監理技術者の配置に関するご相談があれば、行政書士法人名南経営までお気軽にご相談ください。

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